引き出し

小川が舞台に出る。この1年音沙汰のなかった小川は、原と一緒に舞台に出るらしい。舞台?小川、おまえ、舞台に出たかったの?

私は3年前に小川のことを好きになって、まあたったの3年なんだけど、ごく僅かにだけ落ちている小川の情報をひろって、小川の現場を見に行って、小川がどんな人なのか勝手に想像したりして、自分の好きなように小川のことを愛してきたのだけど、知らなかった。小川が舞台に出たかったなんて、私は知らなかった。
この舞台はオーディションで、小川はオーディションを受けて舞台に出ることになったようだった。まだ詳しいことは知らないけど、どうやらそうらしい。ああ、小川は舞台に出たかったんだ。私が思いもよらぬところで。小川のジャニーズとしてのやる気をこんなところで浴びるなんて思ってなかった。
どんな舞台でも小川はギター片手にずっと過ごしてきた。そんな小川が、多分ギターを持たずに、舞台に立つ。小川は「俺のギタリスト」だったけれど、別にギターを弾くために入所したわけじゃなかった。小川にだってデビューを目指していた頃があった。私だってギターを弾く小川に惚れたわけだが、歌い踊る小川だって、演技をする小川だって見てみたかったのは嘘じゃない。ギターを引く姿が世界一かっこよくて、小川がギターを弾いているところをできるだけ長く見ていたいと綴ることもあったけど、そうじゃない小川の引き出しがもしあるのなら開けてみたかった、ずっと。
小川にはまだ私の知らない引き出しがあった。この3年じゃ見つけられなかった引き出しを、知らなかった引き出しを、多分9月に私は開ける。

小川、おめでとう。またギターも聴きたいな。